予防接種

予防接種とは

当院では、成人向けのインフルエンザと肺炎球菌の予防接種を行っています。
予防接種は、特定の感染症の原因であるウイルスや細菌の病原性を弱める、または無毒化して作られたワクチンを注射して、その特定の感染症の発症予防や、発症した際の重症化を防ぐ目的で行われています。
多くの方がワクチンを接種することによって、その特定の感染症の流行を阻止するという社会的な意義もあります。

成人向け予防接種

成人を対象にした予防接種では、インフルエンザと肺炎球菌のワクチン接種を行っていますが、成人でこれ以外の予防注射をご希望される場合には、ご相談ください。
※インフルエンザ予防接種は6歳以上から接種可能です。
またインフルエンザの予防接種については別のページでお伝えしていますので、そちらをご覧ください。

インフルエンザ予防接種

肺炎球菌ワクチンについて

肺炎は、細菌やウイルスなどに肺が感染して炎症を起こしている状態で、高齢者や基礎疾患がある方がかかりやすく、治りにくい・重症化しやすい傾向があります。
呼吸器疾患は、細菌やウイルスがのどの炎症を起こすことが多いのですが、免疫力が低下していると肺まで感染が及んで肺炎を発症します。
肺炎は、さまざまな病原微生物によって起こりますが、中でも肺炎球菌によるものが最も多く、成人の肺炎では20~40%が肺炎球菌によって発症しているとされています。そのため、肺炎の発症や重症化の予防には、肺炎球菌ワクチン接種を受けておくことが有効です。
また、インフルエンザと肺炎球菌の予防接種を両方受けておくことで、インフルエンザを発症して免疫力が低下したタイミングでも肺炎にかかりにくくなり、重症化も防げるため、併用接種が推奨されています。

なお、肺炎球菌は93種の血清型に分けられます。定期接種で使用されている「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」は、成人の重症の肺炎球菌感染症の原因の64%を占めるとされる23種類の血清型に効果があります。

肺炎球菌のワクチンは、肺炎が重症化するケースが多い高齢者には特に有効です。肺炎球菌ワクチンは、少なくとも5年間は効果が持続するため、前回の接種から5年以上経過したら再接種をおすすめしています。

起こる可能性のある副反応には、腫れ、痛み、発熱などがあり、ほとんどの場合には数日で改善します。ただし前回接種から5年以内に接種を受けた場合にはこうした副反応が強く出る可能性がありますので、再接種を受ける場合には前回の接種年月日をしっかり確認してください。

平成26年10月1日より、高齢者肺炎球菌ワクチンが定期接種になっています。助成対象になるのは65歳以上の方で、65・70・80・85など対象となる年齢が決まっています。詳細は厚生労働省のページをご確認ください。